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菊地 正博; 鳴海 一成; 小林 泰彦
JAERI-Conf 2002-005, P. 185, 2002/03
放射線抵抗性細菌デイノコッカス・ラジオデュランスの最大の特徴は、放射線照射によって生じた100箇所を越えるDNA2本鎖切断を完全に修復できることであるが、パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)を用いることによって、この修復過程を可視化して捉えることができる。デイノコッカス・ラジオデュランスでは、放射線照射によって誘導されるタンパク質がDNA2本鎖切断修復に必須であることがわかっているが、PFGEによって、修復酵素の誘導に必要な時間とDNA修復の完了に必要な時間を区別して推定することが可能である。解析によって、修復完了時間のみならず、修復酵素誘導時間も、照射線量に依存していることが明らかになった。このように、PFGEはDNA損傷とその修復過程を解析するための強力なツールである。